メモのページ - チラシの裏メモ 3枚目

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枯草菌を使用した ぼかし肥の作成

今年3月末までお世話になっていた農園で毎年作成していたぼかし肥を、家で再現させてみた。
その農園では、菌は有用微生物土壌改良資材 EM1に含まれている菌類、糖蜜はEM活性化資材を使用していたが、今回は身近に有る物を使用した。
各工程は、滅菌処理以外は農園で実施していた内容に可能な限り近づけた。


米糠 1kg
米は、Sousa Projectで作った米(多古米:千葉県匝瑳市産)と生活クラブで購入した米(遊You米:山形県遊佐町産)を1:1でブレンドした物を使用。勿論、両方共に玄米。
精米は、家にある一般家庭向けの精米機で実施。
枯草菌には頑張ってこの米糠を発酵してもらう。
米屋の精米機から出てくる米糠よりも粒が粗い為、発酵が進んでくれるか心配。
(精米機:山本電気 MICHIBA KITCHEN PRODUCT RICE CLEANER 匠味米 MB-RC23W)

糖蜜 20g
糖蜜は発酵のキックスタート的な役割を果たす。
今回は、和菓子屋の青木屋で販売されているあんみつに同封されている糖蜜を使用した。原材料が同じような物であれば、十勝甘納豆本舗のあんみつや信玄餅に付いている糖蜜も使えるのではないか。

枯草菌 (Bacillus subtilis)
今回の主役。Sousa Projectで借りている水田の水100mlと、枯れた昨年の稲の茎と根1株相当を使用。
今回が大成功だったら、次回は納豆を使用してみたい。
枯草菌は水田の水と稲の株の両方に存在している。


1.滅菌処理
上記の水田の水と昨年の稲の株を2分程煮沸し、枯草菌以外の菌を殺菌。枯草菌は数分間の煮沸では死滅しないので大丈夫。
煮沸させないと枯草菌以外の菌が米糠を腐敗させて悪臭を発生させる事(=ぼかし肥作成の失敗)があるので、可能な限り実施。
煮沸した物をすぐに使用するのではなく、一晩室内に置いて室温と同程度の温度まで冷ます。

2.枯草菌溶液の作成
洗浄済みのペットボトル容器に上記1の水と糖蜜を入れて、よく振って混ぜる。

3.米糠の準備と枯草菌溶液の投入
自分の環境では、縦25cm、横35cm、深さ10cm程度のプラスチック容器を使用。台所の食器の水切り用容器だ。
米糠1kgと枯草菌溶液を上記のプラスチック容器に入れて、混ぜ込む準備をする。米糠が1kgより多い場合はもっと大きな容器が必要。

4.米糠の攪拌
水分が米糠全体に万遍なく行き渡るよう、手で米糠を混ぜる。
うどんや蕎麦を作る時のように力を入れるのではなく、優しく撫でるような感じで。
画像内の右手周辺に米糠の塊が見える。水分に偏りがあると米糠の塊が出来る。この塊が無くなるまで米糠を混ぜる。
手が汚れていると、枯草菌以外の菌が米糠を腐敗させて悪臭を発生させる事がある為、この工程の実施前に手を洗う。

5.米糠の確認
米糠の塊が無くなるまで混ぜた後、米糠を軽く握ってみる。
ポロポロと崩れ落ちる程度であれば、上記4の工程は完了。
全く崩れない、もしくはべっとりとした感じであれば、水分が多めである事を示す。水分を飛ばす為にもう暫くの間上記4を実施する。
形として残らない程に崩れた場合は水分が少なめである事を示す。水を少し加えて、上記4を実施する。

6.米糠の密閉
米糠の攪拌が完了したら、ビニール袋に入れる。
均等に発酵させる為、米糠が入った袋を軽く数回落とし米糠の中の空気を外に出す。
手でビニール袋の中の空気を外に押し出すような感じで袋を締め付けて、針金が入ったビニールタイで袋の口を縛る。
枯草菌は嫌気性ではない為にきっちりと縛る必要は無いのだが、マンションのベランダでの作成という事で、発酵臭で周囲に迷惑かけない為に縛っている。

7.米糠の保存
米糠が入ったビニール袋に日光が直接当たらないよう、紙袋に入れる。
直射日光に当たらない、暖かい場所に置く。
2週間程経ったら時々袋を開けて中の匂いを確認。不快な匂い(腐敗臭や何日も履いて洗っていない靴下のような匂い)ではなく発酵臭(甘ったるいセメダインのような匂い? 何と表現したらよいか...)、ぼかし肥として使用可能な状態にまで発酵している事を示す。


...2週間後、成功or失敗のどちらであっても結果を追記する。


2017年4月23日追記
http://d.hatena.ne.jp/debslink/20170423/1492909746 (枯草菌を使用した ぼかし肥の完成)