オープンソースカンファレンス2025 Tokyo/Springに参加した

オープンソースカンファレンス(OSC)とは
2004年から日本の国内の各地で開催されている、オープンソースをテーマにしたイベント。
オープンソースソフトウェア(OSS)に関する技術情報の共有や交流が目的とされ、開発者や企業やコミュニティのメンバーが集まり、最新技術や事例紹介、ワークショップ等が行われる。
今回はオープンソースカンファレンス2025 Tokyo/Spring(OSS 2025 Tokyo/Spring)として、2025年2月21日(金)と2月22日(土)の2日間、東京都世田谷区にある駒澤大学の3号館(種月館)にて開催された。
 
ospn.connpass.com
 

参加した理由
Debian GNU/Linuxや、それをベースとしたNOS(Network OS)に触れる機会が多かった。しかし、ただ使用するだけでなく、Debian GNU/LinuxをはじめとするOSSの現状を把握する事、さらに10数年ぶりの参加となる為、当時と比べて雰囲気がどのように変わったのかを知りたいと思ったから。
 

当イベントのターゲット
オープンソースソフトウェア(以下OSS)を活用および開発している人、最近のOSSの技術動向やプロジェクトに関心がある人、OSSの普及やコミュニティ活動を推進している人、OSSを活用し教育や研究に取り組んでいる人、OSSを教材や学習ツールとして活用したい人など。
 

会場について
東京は世田谷区にある駒澤大学の種月館(しゅげつかん)で開催された。
「種月館」という名称は、禅の教えである「耕雲種月」に由来している。耕雲とは「雲の下で耕すこと」、種月とは「月の光の下で種をまくこと」を意味し、これらを合わせて「労苦を厭わず耕作し、種をまくこと」、つまり「修行に精進すること」を指す(駒澤大学『種月館の名称由来』より)。
この種月館は駒澤大学の開校130周年を記念して建設され、2018年に完成した。
 


駒澤大学 種月館の禅文化歴史博物館側の出入り口にて。
 

プログラム
会期中、セミナーの開催や参加コミュニティや団体による出展が行われた。展示の見学やセミナーの参加は無料。
セミナーの一覧および内容は以下のリンク先を参照。
https://register.ospn.jp/osc2025-spring/modules/eventrsv/1.html
https://register.ospn.jp/osc2025-spring/modules/eventrsv/2.html
出展団体名および展示内容は以下のリンク先を参照。
https://event.ospn.jp/osc2025-spring/exhibit

自分は開催2日目の2/22(土)のみ参加。
10:00開催のDebian Updatesに参加した後、各ブースを見て回った。
 

参加したセミナー
Debian Updates
登壇者:杉本さん(Debian JP Project 会長)
まず、「DebianというOSとは何か」「Debian JP Projectとは何か」という基本的な説明から始まり、Debianコミュニティの概要、Debian GNU/Linuxの最新の安定版bookwormの概要、次のメジャーリリースとなるtrixieの展望、さらに2038年問題への対応について説明が行われた。

Debianとは、世界中のボランティア達によって開発されている、フリーかつオープンなユニバーサルOSを提供するコミュニティである。
Debian GNU/Linuxは、デスクトップ、サーバー、組み込みシステムなど、さまざまな用途に対応できる汎用的な設計となっている。また、Ubuntu、Raspberry Pi OS、Kali Linuxなど、Debian GNU/Linuxをベースとしたディストリビューションとの間で、継続的に情報交換が行われている。
2025年2月現在、最新の安定版は Debian GNU/Linux 12.9であり、提供されているパッケージの総数は64,419に達している。次のメジャーリリースであるDebian GNU/Linux 13 trixieは、2025年夏頃にリリースが予定されている。

2038年問題への対応について。
Debianでは、カーネルやglibcなどの主要コンポーネントにおいて、2038年問題に対応したバージョンを採用する方針となっている。
具体的には、i386アーキテクチャを除く32bit版パッケージは、64bit time_tを使用してビルドされる。また、64bit time_tを使用するライブラリについては、パッケージ名の末尾に「t64」を付与し、debian/controlなどのパッケージ管理ファイルでも依存関係に「t64」を含める形となる。
さらに、64bit time_tへの移行に伴い、ソフトウェアが正しく動作するかのテストや必要に応じた改修が求められる。
 

感想
本セミナーは、OSCに初めて参加する人やDebian GNU/Linuxに触れたことはないものの他のLinuxディストリビューションの経験がある人、さらにはDebian JP Projectのメーリングリスト(ML)に参加している人や実際に活動している人まで、幅広いレベルの参加者を対象とした内容だった。

自分自身は、2038年問題(2038年には自分は63歳)については何となく意識している程度の状況である。VirtualBox上で動かしているDebianについては、その都度apt updateを実行していれば、いずれ問題は修正されるだろう。また、Limbo PC Emulatorで動作しているDebian stretchについても、ホスト機であるSONY Xperia 1の機種変更の際に、最新のLimbo PC EmulatorとDebian GNU/Linuxをインストールすれば解決できると考えている。
ここ10数年、カーネルの再構築はまったく行っておらず、もっぱらサーバー用途としてDebianを利用している。しかし、そんな自分でもお役に立てられるのであればDebianのコミュニティに何かしら貢献したいと考えている。

参加したセミナーや展示会場内全体をざっと見渡した感じでは、参加者の年齢層が若かったことが印象的だった。人数が少なかった為にそう見えただけかもしれないが、若い世代がコミュニティに加わり世代交代が進んでいることの証とも言えるだろう。
 


帰路に立ち寄った豪徳寺。世田谷区内の大学に通っていたが今回が初めて。
 

その他
この後、Debian JP Project/東京エリアDebian勉強会、Ubuntu Japanese Team、日本openSUSEユーザ会の展示ブースを見てまわり、説明を聞いたり冊子を購入したりノベルティ(ステッカーや缶バッジ)を頂いた。土曜日の午前中だった為か、会場内は混雑した様子は無かった。
15:15開始のUbuntu Japanese Teamのセミナーに参加したかったのだが、禅文化歴史博物館は休館日につき見学出来ず、3時間以上待つのは辛いので今回は参加を見送った。もし来年もOSCに参加するのであればUbuntu Japanese Teamのセミナーに参加したい。

行きはJR中央線、JR山手線、東急田園都市線を乗り継ぎ1時間で駒澤大学に到着。
帰りは徒歩で。Googleで「駒澤大学から武蔵境駅 徒歩」で検索し、トップで表示された経路を歩いた。GPSはYAMAPを使用。豪徳寺や蘆花恒春園や東八道路などを通過。約15kmの道のりを休憩込みで3時間15分で家に到着。思っていた以上に早く家に着いた。
 

収穫物
Debian勉強会資料「あんどきゅめんてっどでびあん」2024年冬号
Debian勉強会資料「あんどきゅめんてっどでびあん」2024年夏号
openSUSE情報誌「Geeko Magazine Special Edition」2024年冬
openSUSE情報誌「Geeko Magazine Special Edition」2024年夏
openSUSE情報誌「Geeko Magazine Special Edition」2023年冬
openSUSE情報誌「Geeko Magazine Special Edition」2023年夏
Homebrew Languages Clubチラシ
Debianロゴのステッカー
Ubuntu缶バッジ、ロゴのステッカー
openSUSEロゴのステッカー
反省点。トレラン用のザックで参加しなきゃ良かった。上記の収容でザックはいっぱいになった為、オライリーや技術評論社等の書籍の購入を諦めた。
 

リンク集
https://event.ospn.jp/osc2025-spring Open Source Conference 2025 Tokyo/Spring
https://www.debian.org/ Debian - The Universal Operating System
https://www.debian.or.jp/ Debian JP Project
https://tokyodebian-team.pages.debian.net/ 東京エリアDebian勉強会
https://wiki.debian.org/KansaiDebianMeeting 関西Debian勉強会
https://jp.ubuntu.com/ Canonical Ubuntu
https://www.ubuntulinux.jp/ Ubuntu Japanese Team
https://www.opensuse.org/ openSUSE
https://opensuse.geeko.jp/ 日本openSUSEユーザ会
https://kajizukataichi.github.io/homebrew-languages-club/ Homebrew Languages Club
https://www.komazawa-u.ac.jp/shugetsukan/ 駒澤大学 種月館